恩師師子王院智学日謙大居士報恩大会を迎えるに際して

2011年11月04日(金曜日)

 新たな事業年度を報恩大会と共に迎え、これからより一層私は様々な事を修め、功徳を賜るならば、様々な苦しみに埋もれる地球上の生命にその功徳を捧げたいと思います。
 はたしてどれだけの功徳を積むことができるのでしょうか、今年は、数多くの自然災害によって多くの方々が残念ながら尊い命を落とされました。生きている我々の勤めは、大きく分けて二つある、と私は思います。一つは、当然の事ながら慰霊の灯を絶やさぬ事、もう一つは、震災から得た教訓を基に自身の命や家族の命を護る事であると思います。また何時起こるとも知れぬ大災害に対する備えを忘れて、ぼんやり命を落としたならば、それこそこの度の震災で尊い命を落とされた方々も浮かばれない、と私は思うのです。
 東日本大震災も発生から八カ月が経つと、正直その時の緊張感などは、被災地でない東京では薄れている事を実感させられます。しかしそれではいけないのです。あの悲劇を風化させてはいけないのです。自らの命を大切にして、無念にも亡くなられた方々の追善のご供養を続ける事が、我々生きている者の当然の務めであります。身内を亡くされた方々と共に同じ業として生きて行く事が、大切な事だと思うのです。
 私は、とてもありがたい事に、毎月被災地に伺って様々な形でボランティアに参加させて頂いておりますが、私は、凡夫ゆえ本仏から賜った功徳をすべての人々に平等に手向ける事ができませんが、いつの日かその様になるまで修業を続けて行きたい。今できる事を精一杯がんばり続けていきたいと思います。

恩師師子王院智学日謙大居士報恩謝徳

南無妙法蓮華経

国柱会賽主 田中壮谷




真世界巻頭言


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