蘇れ日本

2015年06月01日(月曜日)

 今回の身延登詣は、私が団長を務めるようになってからちょうど10年目に当たります。例年の通りに、4月29日に身延山頂思親閣にて式典を執り行いましたが、その際に、祖父香浦先生の著書『蘇れ日本』が思い起こされました。私がこの書を始めて読んだとき、この日本に対する香浦先生の熱い想いが私自身にも伝わり、深い感銘を受けたことを記憶しておりますが、なぜか、思親閣を前にしてその感動が蘇ってきました。「蘇れ日本」という言葉は、国に捧げるべき命を終戦によって長らえ、国のために立正安国運動に命を捧げた祖父の心の底からの叫びではなかったかと思われます。この思いを引き継ぎ、現代における立正安国運動にどのようにつなげていくか、このことが、国柱会を継承する私達にとって、最大の急務であり使命なのではないかと強く感じております。
 身延山頂にて、私達は同志打ちそろって国歌を斉唱しましたが、その際にお会いする誰一人として、一緒に襟元を正して斉唱する方は勿論、立ち止まる方もおられませんでした。身延思親閣でお会いする方々は、ほぼどなた様も、私よりは遥かに年配の方々ばかりでございますが、これが現実です。国を思う気持ちは一体どこに行ってしまったのでしょう。このような風潮の中で、本会の同志はとても立派であり、私の誇りでございます。これからも私の非力を助けて頂きたくお願いを申し上げる次第でございます。
 また、このたび身延において、近畿地方連合局同志の淀野員代様より、故淀野孫三郎氏による株式会社日満車輌製作所創業125年に因み、貴い財施を賜りました。この紙面を借りて、心より厚く御礼を申し上げますと共に社業の益々の発展をお祈り申し上げます。
 恩師田中智学先生始め、先亡諸霊位の願い、蘇れ日本の叫びを心に刻み、日々精進を続けたく存じます。




真世界巻頭言


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