第85回身延登詣を前に

2015年04月28日(火曜日)

 今回で身延登詣団は85回を数えますが、毎年行事内容に変化はなくとも「大聖人の身延なればこそ」と、同志の方々が遠近各地より集まり、大祖廟において「祖廟統一・宗門統一」を祈念し、そして身延山頂思親閣まで五十丁の道のりを、同志と共に三徳偈をお唱えしながらの登詣を続けております。
 この聖行事は、昭和6年10月2日の「立正」勅額拝戴式に際しての団体参拝より開始されました。皆様もご存知の通り、「立正」大師号宣下および勅額降賜においては、恩師田中智学先生は宗門を代表して非常に尽力されました(それについては、久遠寺境内に建つ「田中智学先生法勲碑」にも記されています)。
以来、戦中戦後のとても大変な国内情勢であっても、決して絶えることなく本会の聖行事として継承しておりますが、私団長としては、年々参加者の減少が正直気になるところではあります。しかしたとえ私一人であってもこの身があるかぎり続けていきたいと思います。これは、参加者の多寡に関わらず、継続をすることの本質的な意味を考えてきた結果です。意固地になって一人でも行うという意味では決してないのであります。大祖廟輪番給仕国柱会奉仕団についても同じ事が言えます。
 皆様の中には、毎年同じ事を繰り返すことに抵抗がある方も正直いらっしゃることでしょう。私の所にも、同じ行事を続ける意味があるのか、というようなことをおっしゃる方がおいでです。本会の伝統行事である身延登詣は、今後も変わらずに続けてまいります。全国同志の一人でも多くの皆様が、この聖行事に理解を深め、恩師の御唱導の「異体同心」「祖廟中心・宗門統一」の精神をこの世から絶やすことのないよう、是非ご参加いただきたいと存じます。

国柱会霊廟賽主 田中壮谷




真世界巻頭言


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