2026年07月01日(水曜日)
7月は、8日に顕正会慶讃法要、16日に宣正会慶讃法要という二つの日蓮聖人の御聖日がございます。
顕正会は、配流中の佐渡において日蓮聖人が始めて本化妙宗の御修行の目当てとなる「本門本尊」大曼荼羅を顕わされた日です。法要で導師が御宝前で奉読する、恩師田中智学先生が書かれた回向文には「昔文永十年、七夕祭の翌日、北海の孤島、佐渡一ノ谷において、御本尊が顕発になられ、本地の世界は一挙に開花したように光明がさしました。その意義はまことに深く、本化菩薩たる大聖人の御心によって、大宇宙の霊体、久遠本仏の法蔵の扉はひらかれ、法界の実相をはじめてわれら凡人にも鮮明に拝し奉ることができたのであります。その内容は十界円具の大曼荼羅であり、妙法五字の光明に照された本有の尊形であり、同時に本法の三大秘法であり、一乗妙法の窮極の本地の世界であり、文字あやをなして照し出された実相であって、仏滅後始めて顕された世界第一の御本尊であります。」とあり、特にこの御聖日は日蓮聖人のお弟子として特別に重要な聖節として「この日最勝」と恩師田中智学先生が回向文にお書きになられています。
宣正会は『立正安国論』を幕府に奏進された日で、法要の回向文には「正嘉正元の年ごろは天災しきりに起り亡国の状態が現出して、三災七難が出そろう様相となりました。この原因は国家民心、政道の世間的なあやまりではなく、当時の流行思想である法然の念仏信仰によって、仏法の正信をまどわし、世間の人々の正気をなくし仏種を断った大謗法によるからだと大聖人はさとられて、ついに大慈悲心が発動し、立正安国論を、著わされたのであります。文応元年の今日、鎌倉幕府に上呈して死身弘法され、国家を諫暁されました。大文章と堂々の論議、じつに立正安国論こそは、万年に輝く大法門であります。当時すでにその予言は的中したのだから、まさに白楽天が時事を諷詠した楽府や、仏が未来を予言されたお経文にもおとらぬ論文というべきで、まことに、本化大菩薩の世を救う木鐸であります。」とあります。
どちらの法要も、日蓮聖人の大慈大悲のお心に報恩感謝のまことを捧げるものでございます。
また今月は、お盆(妙宗大霊廟盂蘭盆開顕大供養会)の月でもございます。私は毎度ご先祖様の報恩感謝を皆様に申し続けております。お盆は、亡くなられたご先祖さまをお迎えし、感謝を捧げる大切な行事です。しかし、お盆はただ「亡くなった人のための日」ではありません。実は、「今を生きている私たち自身の命を見つめ直す日」でもあります。私たちは一人で生きているように思いがちですが、決してそうではございません。父や母、そのまた父母へと、命は長い年月を経て受け継がれてきました。たった一人でも欠けていたなら、今ここにいる私は存在していません。ですから、先祖供養とは、単に昔の人を供養することではなく、「私に命をつないでくださってありがとうございます」という感謝の心を表すことなのです。忙しい毎日の中では、つい自分のことばかり考えてしまいます。けれど、お仏壇に手を合わせ、お墓参りをすると、不思議と心が静かになります。それは、ご先祖さまとのつながりを感じるからでしょう。また、ご先祖さまを大切にする家庭には、自然と「感謝」や「思いやり」が育っていきます。その心は、子や孫へと受け継がれ、家族の絆になっていきます。
お盆とは、亡き人を偲ぶとともに、「自分は多くの命に支えられて生きている」ということに気づかせていただく尊い機会です。どうぞこのお盆、供養会に皆様で共に手を合わせ、感謝の心を届けましょう。
国柱会霊廟賽主 田中壮谷

