熊本地震再び

2026年09月15日(火曜日)

 今からちょうど10年前、平成28年4月14日熊本で地震が発生しました。その2日後の16日に気象庁が本震と発表した地震も発生しました。私はその被災地のボランティア活動に参加しました。現地へ向かう以前に被災地の状況はテレビや新聞で見ていましたが、実際に被災地に立ったときに目にした光景は実に悲惨な状況でした。傷ついた建物、崩れた道路、そして日常の暮らしを失った方々のご様子。テレビの画面越しに見る光景と現地に立って見た光景とは全く違います。予想した通り東日本大震災の時と同じでした。私を含め全国から集まったボランティアや支援する人たちは皆その光景にたじろぎましたが、被災された方々から逆に励まされました。自分達にできることは決して大きなことではありませんでした。何かお役に立てることができればと気持ちばかり先んじて焦りましたが、そんな私達にとても温かく接してくださいました。
 目の前の作業を一つひとつ行い、汗を流し、被災された方のお話に耳を傾ける。そんな小さな活動の積み重ねでしたが、そこで出会った方々からいただいた「ありがとう」という言葉は今でも心に残っています。15年前そして10年前もそうでしたが、1人でも何かしらできることがあればしようと思い現地へ赴きましたが、実効のあることがどれだけできか疑問です。しかし、人の温かさや助け合うことの大切さを現地の人々から学ばせていただき、私自身は本当に些細なことしかできなかったと思いつつも、そのような小さな志も無駄ではなかったと励まされて帰ってきました。
 それから10年という節目を迎えた本年、まさか再び熊本で大きな地震が起きようとは。令和8年7月28日、熊本県で最大震度7を観測する「令和8年熊本地震」が発生しました。10年前に復旧への道を歩み始めた熊本を見てきた私にとって、今回の地震のニュースは決して遠い出来事ではありません。あの場所は大丈夫だろうか、あのとき出会った人たちは大丈夫だろうか、またあのような大変な思いをされている方がおられるのかとそんな思いが次々と胸に浮かんできます。
 九州地方連合局駐教の吉岡慶史講師のご報告によりますと、被害に遭った会員の方はないとのこと、同局の法人事務所である妙梳舎も書籍が散乱した程度で済んだとのことで安堵しています。その後妙梳舎は、連合局承認のもとで現地の支援隊の基地として提供され、また熊本局の吉井治局長も支援隊に参加して活動されているというお話を伺い、大変心強く感謝申し上げる次第です。
 10年前の記憶を決して過去のものにせず、今回の被災地にも思いを寄せて何かできるこことはないかと考えているところです。熊本地震で犠牲になられたすべての方々に、あらためて心より菩提増進をお祈り申し上げます。また今回の地震で被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。そして、1日も早く、安心して眠れる日常が戻りますようにと祈っています。10年前に熊本で出会った皆さまへ。そして、今困難の中にいる熊本の皆さまへ。遠くからではありますが、心からの祈りとエールを送りしたいと思います。状況が許されれば1日も早く現地に赴き微力ではありますがボランティア活動に従事したいと思っております。

国柱会賽主 田中壮谷



真世界巻頭言


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