日本人であるという誇り

2012年12月23日(日曜日)

合掌 
 「情けは人の為ならず」この言葉は、とても多くの方々が誤解をしている言葉です。その様な事を言っている小生も以前はこの言葉の意味を誤解していた張本人でございます。「情けは人のためではなく、いずれは巡って自分に返ってくるのであるから、誰にでも親切にしておいた方が良い」辞書によるとこの事が本当の意味でありますが、文化庁の意識調査に於いても半数以上日本人が言葉の、意味を誤解して活用している。この事は、大きな問題であると私は、強く感じます。この言葉の誤解によって不親切が蔓延る一つの原因なのではないかと思います。この言葉だけに留まらずにそのほかにも多く存在する。本当の意味から逸脱した言葉が沢山あると思います。この言葉は普段良く耳にする一例として挙げさせていただきました。
 さて本題に入りたいと存じます。11月3日が文化の日になってしまって、かつての明治節といっても余りピンとこない方々の方が多くなってしまいました。「祝日の本来の意味を正す為に明治の日にしましょう」と明治の日推進協議会が発足されましたのは、皆様もご存じの事と思います。今なぜ平成に御代にこの事が必要なのかと問うて来られる方がいますが、いまこの根本を正さないといけないと、私は本気で感じます。なぜなら日本人の本当の根本の良さが、大分薄れてきているように感じられるからです。この事は、立派な日本人が沢山いらした時代を過ごして来られた多くの先輩方にとっては、痛感せざる得ない事実である事と思います。11月3日が明治の日になればいい、唯その事だけで終わりなのではないのです。
 良き日本人の魂を取り戻す為にもこの運動が必要のです。高度経済成長以前のまさに終戦直後の状況は、今現在と比べる事すら恐れ多い事でありますが、その日の食べ物の確保にも困った時代です。これは沢山の先輩から聞いたことであります。私が経験した事ではありません。しかしその様な時代に今の私の様な価値観でいたらとっくにこの国は、なくなっていたことでしょう。
 日本人であるという誇りが、人間を強くし、思いやり、絆を深くし、共に逆境を乗り越え、戦後の復興を果たしたのです。私はそこにあぐらをかいてぬくぬくとそだったのです。だから今震災後の復興が進まないのです。私の様な人間が殆どなのです。たしかに政治も問題があるが、いつまでも頼る事が出来ない所を批判していても始まらない。しかし次の選挙に於いては、私は大いに期待を寄せています。何故「被災地の復興」なのか、これについて私は声を大にして云いたい事があります。それは「日本の復興」なのです。「被災地の復興だから、被災していない私達には関係ない」と思っている方が多すぎます。大震災が与えた影響は全国に及んでおります。今年も十分な復興支援は出来ませんでしたが、皆様のご支援のもと被災地に伺い、出来る事は精一杯して参ったつもりです。
 日本人の根本を取り戻す為の11月3日「明治の日」なのです。来年も皆様のより一層のご支援を賜りたく存じます。
 結びに本年も、誠にありがとうございました。明年が皆様にとりましてより良い年であられます事を心よりお祈り申し上げます。
南無妙法蓮華経

国柱会賽主 田中壮谷




真世界巻頭言


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