明治の精神

2017年06月03日(土曜日)

 明年は、明治維新からちょうど150年目を迎えます。
 明治維新について考える時、私はいつもこの国の素晴らしさに感動します。
皆様もよくご存じのように、明治維新によって、徳川家康によって始められ、おおよそ250年間続いた江戸時代に終止符が打たれ、オランダ・明・朝鮮を除く諸外国との通交を絶った鎖国政策が180度転換されるなど、史上まれにみる大変革が行われました。諸外国に目を移しますと、このような大変革期にあっては、あるいは血で血を洗う革命が勃発し、あるいは外国に占領されて国の存亡が危ぶまれるなど、実に凄惨な歴史がしばしば繰り返されています。これに較べると、佐幕派と討幕派の小競り合いもあって無血とは言い難いところではありましたが、実に平和的に政権の交代が行われました。どちらの側においても、その根底に、権力抗争を超えて、日本の国全体を安んじることを考えなければならないとする大義名分が尊重された結果だと思います。これも、日本国民全体が、皇室を中心として一体でなければならないとする、道義を尊重する伝統が守られてきたことによるものと思います。武家社会700年の歴史の中で、武士達は主君への忠義こそ第一と教えられて育ちましたが、その心底に、皇室の輝きにおいて、尊皇精神をしっかりと抱いてきたからこそ世界的にも類を見ない大事業をなし得たものと思われます。
 これからの日本のあり方を考える際にも、このような大事業をなし得た明治の精神をもっと学ばなければならないと思います。来る7月30日は明治天皇祭です。皆様ご一緒に明治大帝の大御心に報恩感謝の誠を捧げ、共にお祈りを捧げましょう。
国柱会霊廟賽主 田中壮谷




真世界巻頭言


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