まごころ

2025年06月29日(日曜日)

 国柱会本部で毎日厳修する正中法座では「国祷」が入ります。恩師田中智学先生がお造りになった語で、立正安国を祈る精誠の祈願を意味します。国祷は、御聖日や国家祝祭日の法要と同様「法華経本門虚空会八品の儀相を現在前す」儀式と教えられ、本仏釈尊のさとりの状態を現実に形で示し現すという特別なものです。
 その八品とは、
【従地涌出品第十五】
法華経の開示 お釈迦様が法華経を説く意義や背景が語れて、教えを伝える為の決意が示されます。
【如来寿量品第十六】
信心の強化 我々が心から教えを信じ、信心が心の平和や成長につながることを説かれています。
【分別功徳品第十七】
慈悲の実践 他者への思いやりや助け愛の重要性が語られ、この行為が他者と自分自身に良い影響を与えることが示されます。
【随喜功徳品第十八】
実践の重要性 教えを日々どの様に実践するかについて具体的な方法が説明され、実践こそが信仰を深める鍵である事を説かれています。
【法師功徳品第十九】
悟りの過程 知識や教えを吸収し、内面の成長を促すことの意義が説かれています。この悟りが人生においてどの様な影響を与えるかについて説かれています。
【常不軽菩薩品第二十】
共生と調和 他者と共に生きる事の大切さ、特にその中での調和や支えあいの重要性、また個人が社会に与える影響についても説かれています。
【如来神力品第二十一】
教の伝承 教えを次の世代にどのように伝えるか、またそのために必要な姿勢や態度が説かれています。
【嘱累品第二十二】
最終的な悟り 最終的には仏の境地に至る事の意義
が説かれ、生きとし生けるその恩恵法華経の功徳を受けることを願う強い心が説かれています。
 この八品を通じて法華経は、人々に心の成長、他者との関係、真理の理解を深めることを説かれているのです。我々が日々の生活で実践する為の具体的な道筋を示し、精神的な成長を促してくれるありがたい教えであります。さまざまな儀典を執行する導師以下式衆と、その儀典の参列者にとって最も大事なものは、結局は「まごころ」であります。誰しもあるまごころ、これは、十界互具の内の「仏」の心であると思います。まごころをもって事に当たれば、何事も成しえる事が出来ると私は信じています。真理の理解と完全な慈悲で、万人に対して無条件の愛や他者への無私の奉仕、全ての命を尊重し、他者の苦しみを理解し行動を起こす事が出来るなら何事も成しえるのです。かくの如く日々成長を願い、凡夫として毎日祈っております。
南無妙法蓮華経

国柱会霊廟賽主 田中壮谷



真世界巻頭言


ページの先頭へ