豪雨被災の報に接して

2018年08月01日(水曜日)

合掌 
 この度の、西日本を中心に甚大な被害をもたらした豪雨につきまして、尊い命を失われた方々の菩提増進をお祈り申し上げますと共に、被災者の皆様方に心よりお見舞い申し上げます。
この度の豪雨に対し、気象庁が「平成三十年七月豪雨」と命名したことが報じられていました。その被害が、西日本を中心に、南は鹿児島から北は北海道に至る広範囲にわたっていることから、単に「西日本」と形容するのはふさわしくないと判断したのはないかとも愚考します。
 その被害状況と規模からして、東日本大震災の時の津波に匹敵するとも言え、またもやの「水の脅威」に震撼させられました。水は天地の恵み、我々の生命をつなぎ止める為になくてはならないものですが、ときとして、なんの前振れもなく我々に牙を向けて襲いかかってくる存在に変質します。その意味では、我々は常に自然の脅威と隣合わせに日々を送っていると言っても過言ではないと思います。
 このような非常時において、自分自身がどうあるべきか、つくづく考えさせられます。今回のような突発的な「自然の脅威」には、なすすべもないというのが真実かもしれませんが、「備えあれば憂いなし」という言葉もあります。想定可能な災害には、その被害ができる限り少なくて済むように、日頃から種々の方策を練っておくことが必要ではないかと思います。
 今回の豪雨で、大きな傷を負われた方や住む家を無くされ方や身内が亡くなられた方等々、被害に遭われてこれからの生活をどうするべきか、悲嘆に暮れておられる方も多く、なかには、大切な家族を守れなかったため、自責の念を抱かれている方もおられるかとも思います。
 当事者でもない者が手前勝手なことをほざくなとお叱りを受けるかもしれませんが、被害を受けられた方々が、一日も早く平生の生活に復帰されることを願うばかりです。

国柱会霊廟賽主 田中壮谷



真世界巻頭言


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