台風・地震被災の報に接して

2018年10月07日(日曜日)

 この度被災され、ご逝去されました方々の菩提増進を心よりお祈り申し上げますと共に被災されました多くの方々のお見舞いを申し上げます。
 昨今、様々な形の自然災害が度重なっておりますが、これも、日々、刹那的な欲望の追求のみに目を向けて、自然に対する畏敬の念を失っている現代の有り方に対する天の警鐘のように思えてなりません。皆さま、いかがお感じでしょうか。
 さて、平成の御代も、残りわずかになってまいりました。先の大戦からの見事な復興そして驚嘆すべき経済成長を成し遂げた昭和の御代が終わり、平成の御代となって三十年の歳月を経ましたが、皆様は、平成を振り返り何が一番印象に残っておられますか。私の感じたことを言わせていただければ、阪神淡路大震災を始めとして日本各地を襲った自然災害が思い起こされ、そしてその復興に向けての様々な営みが脳裏にかすめます。一番心に残っていることは、やはり、天皇皇后両陛下初め皇族方々が、被災地へ常にお御心をお寄せくださっていることで、徐々にではありますが、復興が進んでいるのも、両陛下のお陰だと感謝しております。私は被災者ではございませんが、現地にてボランティア活動に参加した際に、このことを強く感じました。
 そして、復興へという希望の願いのもと、誰しも諦めずに着実に歩を進めている現地被災者の方々の姿には、私自身何度も心をうたれました。皆がそれぞれの持ち味を生かして協力しあう、これこそ日本の素晴らしさだと思います。この素晴らしさをより一層多くそして深く学び、私も皆様の様な素晴らしい日本人になり、次代を担う世代のお手本となるように精進していきたいと存じます。
 「平成」の意味については、「内外・天地ともに平和が達成される」と言う意味があると伺っています。世界を見渡しますと、あちこちできな臭い匂いが漂い、この大願の成就にはまだまだ時間を要するというのが否めない事実かもしれませんが、元号「平成」に込められた意味をいつまでも心に刻み、天皇皇后両陛下初めご皇恩に報恩謝徳しこれからも国民が一丸となって世界の絶対平和を祈り、そのために何を為すべきかを模索し、できることがあればすぐ実行していきましょう。
 昭和から平成へと移り、そしてまた新たな元号を迎えるにあたり、元号に込められた意味を皆様とともに再確認しようではありませんか。

国柱会霊廟賽主 田中壮谷



真世界巻頭言


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