奉祝天皇陛下御在位30年

2019年03月01日(金曜日)

 本年は、今上陛下御即位三十周年の記念すべき年です。去る二月二十四日、国立劇場で天皇陛下在位三十年記念式典が催され、陛下よりお言葉をいただきました。このようなお言葉に接するにつけても、陛下の公平にして私のない大御心が拝され、私自身、日本の国に生を受け、陛下のご威光のもとに日々平穏な生活を送ってこられたことの幸せを噛みしめ、深い感謝の念につつまれています。五月からは新しい天皇をお迎えいたしますが、新天皇のもとにおいても、すこしでも御皇恩に報謝できるように、日々を大切にして生きていきたいと改めて感じる次第です。
 今上陛下は、お言葉の中で、平成の御代を「国民の平和を希求する強い意志に支えられ、近現代において初めて戦争を経験せぬ時代を持ちましたが、それはまた、決して平坦な時代ではなく、多くの予期せぬ困難に直面した時代でもありました」と総括され、「日々国の安寧と人々の幸せを祈り、象徴としていかにあるべきかを考えつつ過ごしてきました」と述べられていますが、私は、自然災害からの復興の御代であったのではないかと感じております。雲仙普賢岳から始まり、阪神淡路大震災、新潟県中越地方地震、東日本大震災と、例を挙げれば沢山ございますが、その折に常に被災者のお見舞いに伺われる両陛下のお姿を拝して、国民の一人として、とてもありがたく心強い気持ちになりました。戦後最大ともいえる日本の困難は、なんといっても東日本大震災ではなかったかと思われます。その時の陛下のお言葉は、今でも私の心に刻み込まれ、これからも、すこしでも被災地の復興につながるような活動を続けていきたいと心に期しております。 東日本大震災も今月で丸八年を迎えますが、被災地では、未だに原発の問題等の様々な問題が山積しているのが現状です。被災者の菩提増進を祈りますとともに一日でも早い復興を、重ね重ねお祈り申し上げます。
 今月はお彼岸の月でもあります。日々平安に過ごせるのも先祖のおかげです。感謝の祈りを捧げたいと存じます。

国柱会霊廟賽主 田中壮谷



真世界巻頭言


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