道義の国日本

2019年07月02日(火曜日)

 申すまでもありませんが、日本の国は天皇陛下を奉戴しています。現代にあっても、イギリス他、少なからぬ国が君主を奉戴していますが、同じ系統・血統の君主が永続している国は日本のみです。このような政体が存続されてきたのも、一君万民が一体となって、道義を尊重することを最優先とする伝統が護られてきたことによるものと思います。この度、上皇陛下が御譲位あそばされ、新しい天皇陛下を奉戴しましたが、国民挙ってお祝いをし、今もなお奉祝ムードが持続されていることを目の当たりにして、国民の一人として、心底から喜んでいる次第です。
 上皇陛下はご在位中に、幾度となく象徴天皇のありかたについて、お言葉を述べられましたが、現今、この象徴天皇という言葉について、通り一遍の浅い解釈にとどまっているように思え、危惧を感じております。日本国憲法では、天皇は日本国並びに日本国民統合の象徴と規定されていますが、上皇陛下が語られる「象徴天皇」という言葉について、単に日本国憲法で規定されている通りの理解で終止することは、あまりにも天皇陛下はじめご皇族の方々に対し奉り失礼なことではないかと思います。私の勝手な思い込みかも知れませんが、陛下が語られる「象徴天皇」といった言葉に、万世一系の天皇を中心として道義を護ることを重視してきた日本の伝統を踏まえた上で、その内実を、現憲法のもとにいかに表現していくかといった重要な問題が込められており、このことを我々国民に提示されているように思えてなりません。皆さまいかがでしょうか。
 新しい天皇陛下を奉戴した今こそ、国民挙って日本の伝統文化の原点である天皇陛下に同心して、日本の道義である世界平和の祈りを共に捧げようではありませんか。

国柱会霊廟賽主 田中壮谷



真世界巻頭言


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