護持正法の誓い

2020年03月01日(日曜日)

 中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスは、今や、地球規模で拡大していますが、いつになったら収束するのでしょう。様々な予期しない事が起きる現代、仏教で説く末法の時代であることは紛れもない事実でありますが、ただ嘆き悲しみ苦海に没在しているわけにはいきません。こんな時代にこそ、幸いにも人身を受けることができた恩恵を自覚し、自分自身を鼓舞して、この末法の時代を力強く生き抜いていきたいと存じます。
 日蓮聖人は、『十八円満鈔』等で、仏力・法力・信力といった三力を説かれていますが、仏力・法力が融被一如して力を発揮するのは、これらの力を信じて不惜身命護持正法に努める私達の信力だといえるでしょう。とりわけ、日々様々な事が目まぐるしく変化する現代末法の時代において、この事は非常に大事なことだと思います。私達は病に苦しむとき病悩速除を祈願しますが、このような一見非科学的にもみえる祈願も、その祈りが護持正法の誓いと一体のものになったとき、叶わないわけは有りません。何においてもそうですが、信じていない者が疑心暗鬼に祈ったところで成就などするわけがないのです。私は何時も祈りを捧げる時には、自身の信力を最大限にぶつけて祈りを捧げています。そこにはれっきとした科学を超えた世界があるのです。どうか皆様もどのような絶望的な情況が目の前で起ころうとも、私と同じ心持で共に祈り共に乗り越えていきましょう。
 先日は、日蓮聖人の御降誕会(お題目サミット)が安房小湊の誕生寺にて執り行われ、千人を超える人々と共に祈りを捧げて参りました。大聖人のお弟子として同じ志を持つものが相集って、共に祈りを捧げることができ、私自身としても心強く感じました。
 今月は春季彼岸大供養会が営まれますが、一人でも多くの同志と共に唱題読経して、様々な困難を振り払おうではありませんか。

国柱会霊廟賽主 田中壮谷



真世界巻頭言


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