難局を共に乗り越えていきましょう

2020年10月01日(木曜日)

 先月は、秋季彼岸大供養会を勤修しました。コロナ禍のなか、春季彼岸大供養会の場合と同様に、余儀なく、法会に参加される方の人数を制限せざるを得ませんでした。このため、妙宗大霊廟の参拝も少ないであろうと思っていましたが、当日、早朝や夕方に参拝される方を数多く見かけました。これも、こころある同志の方々が、状況に合わせてご配慮をいただいた結果と思われ、深く感謝しております。お心遣い有難うございました。私としましては、お中日にはやはり一堂に会して祈りを捧げたいとの思いでいっぱいで、状況が一日も早く改善されますようにと祈るばかりでございます。
 当日法会のご参列者は、ご納骨のご家族の方が中心となりましたが、開式前に一言ご挨拶申し上げ、どなた様も私の拙い話を聞いてくださいました。おかげさまで、開式から閉式に至るまで、一体感をもって式を進めることができ、良い報恩行ができました。
 今回はコロナ禍を配慮して法会に参加されなかった方々も多かったのではと思いますが、祈りを捧げる中で、そのような方々を含めて皆々様と心の交流ができましたことを実感し、深く感謝いたしております。誌面をお借りして、心より厚く御礼申し上げます。
 コロナ禍はいまも続いています。日常の生活を取り戻すのはまだ先だとは思われますが、皆様と協力し合いながら、この難局を乗り越えていかなければなりません。
 本会が経営している有料老人ホーム、申孝園ロータスヴィラで、今月の30日に112歳を向かえる方がいらっしゃいます。十代の時にスペイン風邪のパンデミックを経験し、様々な自然災害を経て、今もお元気で日々を過ごされています。私自身、そのお姿を拝するだけで、全身から力が湧き出るような気持ちになります。以前は教師をされていた方ですが、もはや友人は誰一人いなくなり、教え子すら皆先立ってしまわれたとかで、長く生きる事の辛さなどをお話しくださったことがかつてありましたが、今は、強く生きていき、天寿を全うしたいと力強くお話をしてくださいました。私自身ときおり弱気になってしまうことがありますが、その方のお力を頂いて、今身より仏身に至るまで、一生懸命に一日を精一杯感謝して生きていきたいと存じます。
 これからも様々な困難が待ち受けているかと存じますが、心を一にして様々な難局を共に乗り越えていき、明るい未来を創造していきましょう。
南無妙法蓮華経

国柱会霊廟賽主 田中壮谷



真世界巻頭言


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