東日本大震災から10年目を迎えて

2021年03月01日(月曜日)

 あの悲惨な東日本大震災から早くも10年が経過しましたが、先日、この地震の余震とみなされる震度6強の地震(2月13日 福島県沖地震)が再び被災地を襲いました。
 同志の皆様には大きな被害も無く、世間一般においても、亡くなられた方がなかったので安堵いたしておりましたが、本稿を執筆中に、一名の方が、家財道具の下敷きになって、お亡くなりになっていたという、とても残念な報道がございました。心よりお悔やみ申し上げます。
 また、世界中がコロナ禍で右往左往しているこの折に、度重なる余震の恐怖の中で様々な困難を強いられておられる被災者の方々に、心よりお見舞い申し上げます。
 以前にボランティアに参加した者の一人として、今回も早速に駆け付けたいと思いながらも、現況下に於いてはそれも叶わず、歯痒い思いを抱きながら原稿を書いております。あの時の恐怖そして被災地に赴いた時の状況が、今も鮮明に心に焼き付いております。現地において、多くの被災者の方々に様々な事を学ばせて頂きました。心に深い傷を背負われたにもかかわらず、多くの方々が私にも心配りをしていただきました。逆境にありながら、お互いに周りの人達への心配りを大切にされている真摯なお姿に接し、心が洗われる感じを抱きました。私自身、常にこのような生き方をしたいものだと、その時は心に誓いましたが、凡夫のあさましさ、平常にあってはその誓いも薄れがちなのが残念です。
 大震災後10年が経とうとしている今、新たな人類共通の問題であるコロナ禍は未だ一向に収束しそうにありません。一人一人が自我を抑えてこれからも手を携え合って、この逆境を乗り越えていきましょう。コロナ禍を終息させることは、世界全体が国境を越えて協力しあわなければならない大きな課題ですが、それぞれがほんの少し意識を変えるだけで、その積み重なりによって大きな変化につながるものと信じます。
 皆様、この素晴らしい地球が子々孫々へと未来永劫にわたって永続するように頑張りましょう。
末筆ながら、東日本大震災受難の諸霊位の御菩提増進を心よりお祈り申し上げます。
南無妙法蓮華経

国柱会霊廟賽主 田中壮谷



真世界巻頭言


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