紀元節と天長節をお迎えして

2024年02月07日(水曜日)

 今月は11日に紀元節「建国記念日」、そして23日に天長節「天皇陛下のお誕生日」を迎えます。その紀元節の佳日に恩師田中智学先生の門下が結集して「真世界文化研究会」が発足し、国柱会の紀元節慶讃法要において御宝前に奉告をいたします。「真世界文化研究会」は、国柱会・日本国体学会・立憲養正会の研究機関に所属する会員で構成され、将来的には対外的な研究発表会や研鑽会などを開催することをもくろんでいます。日本国体学会は恩師の三男であります里見岸雄先生、そして立憲養正会は二男の田中澤二先生によって創設されました。時機熟してこの様な運びとなりとても喜んでいます。御縁が結ばれましたのも、全てが仏天の御加護によるものと感謝いたしております。
 昨年来私達の信仰の対象であるご本尊の来歴に関する研究論文が発表されましたが、その論文の見解に対して、これを憂慮された本会の或会員の方から、会として反論をするべきだといったご意見を伺いました。私は御本尊問題について、文献学的観点からの研究が進められること自体は批判いたしません。ですが、信仰としては、日蓮聖人が佐渡で始めて顕された御本尊の意義を皆が正しく領解することがより重要だと考えており、今回発表された見解によって私の領解が変わる訳でもありません。私は仏教徒としてお釈迦様のみ教え、日蓮聖人のみ教えに随順し、恩師田中智学先生のお弟子として、恩師の仰せの通りのご本尊を、信仰の対象として365日拝んでおり、何の憂慮もしていません。
 今回発表された御本尊に関する研究論文により、御本尊に対する会員内外の関心が高まりましたが、これを機縁にして佐渡始顕の御本尊の意義についての理解が深まることを願っているところです。そんな折も折、今回の様な恩師の長男、次男、三男の創設された組織が新たに研究会を興し、対外的な問題に取り組んでいきましょうと言う提案があり、まさに時と機が熟したことを感じて早速発足へと取り掛かかった次第です。宗教法人国柱会はあくまでも信仰の団体ですが、この紀元節の佳日に発足する研究機関「真世界文化研究会」に全面的に協力していこうと考えています。これからの世界をどの様に切り開いていくか、背負っている共業を如何に解決するか、この様な問題への一日も早い取り組みが求められます。
 有り難いことに、日本にあっては、神武天皇から今上陛下にまで脈々と建国の精神が受け継がれております。我々国民を大御宝としていつの時代も天皇陛下はじめご皇室の方々の守護を頂いております。今年の元日は大地震で始まり多くの被害が出ましたが、一番お心を痛めておられるのは今上陛下でございます。大御心に報恩感謝の誠を捧げましょう。

国柱会霊廟賽主 田中壮谷




真世界巻頭言


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