平成24年を迎えて

2011年12月31日(土曜日)


合掌
 平成24年を迎えたわけでございますが、昨年の東日本大震災のことを思いますと、未だ喪中にあるといった心境にあり、とても新年を祝う気分になれないのが実情です。おそらくどなた様も同じ気持ちで新年を迎えられたのではないかと拝察します。
 昨年は、この大震災という自然の脅威によって、日本全体が痛めつけられました。それ以来、復興だ復興だと言われながらも、一向に復興に結びつかない進退をしている政治に対して、気が滅入るばかりです。被災地で私が接した方々は、どなたも心の強い方ばかりで、とても過酷な状況の中で生活をしていながら、愚癡ひとつこぼさず、些細なことで挫けている私自身がかえって勇気づけられました。このような方々に対し、本当に申し訳ないと残念な思いで一杯です。今年も、私の立場で出来る事を一生懸命やらせもらおうと心に誓っております。
 本年は、昨年の体たらくを反省し、新たな復興元年と位置づけ、日本全体が一丸となって復興に取り組むことを切望して止みません。未だに大変な生活を強いられている被災地の方々は、寒さに耐え、様々な逆境に耐え、年を越されたことと思います。人生において命がけで臨む場面は、数少ないかもしれませんがその様な事が何回かはある事と存じますが、今こそその局面であると思います。被災地の方々がもとの生活に戻られることが一日でも早いことを願うばかりです。
 大聖人は『開目抄』で、
  我日本の柱とならん、
  我日本の眼目とならん、
  我日本の大船とならん、
  等と誓いし願やぶるべからず。

と呼びかけておられます。この誓願のごとく立派になれる様に、より一層の精進を重ねたく存じます。
 世界全体が安穏であり、又皆様にとって、今年が充実した良い年であることを願いまして、新年のご挨拶とさせて頂きます。

平成24年 元旦

 国柱会賽主 田中壮谷




真世界巻頭言


ページの先頭へ