2024年07月28日(日曜日)
今月は15日に盂蘭盆開顕大供養会が開催されます。お彼岸やお盆などでは、皆様お揃いでお参りに来られ、ご家族のご歓談などを拝見して円満なご家庭を築かれている御様子を伺わせていただくのが常であり、また、日頃ご無沙汰している方々ともお会いできることから、この日を心待ちにしているところです。
タイトルに掲げましたのは、送旧迎新法要祈念文の中の一節です。この文に有りますように、法華経を読誦し仏典を尊び讃えますと、心身が清められ喜悦の心が生じ、幸福な家庭がもたらされます。上述の様な光景に接することができるのも、皆様が御先祖様から受け継がれました護法の精神の賜物ではないかと合点して悦んでおります。恩に慣れて恩を知らず、徳に慣れて徳を思わずといった言葉がありますが、御先祖からの恩を感じ恩に報いることが大事なことだと思います。
御先祖から受け継いだ法を、末永く護っていくのは私達に課せられた大きな課題ですが、これには、家庭内での教育というか、コミュニケーションというか、世代を超えての心の交流が大事なよう思います。
今の時代仏間が無い家庭がほとんどであり、人生において何が本当に大事かといった事柄を皆で話し合える場が用意されていません。この科学万能の時代にあっても、畏敬の念が感じられる場所を造ることが極めて大事ではないかと私は思います。
続種護法が難しいとお悩みの方もおられると思いますが、伝統的な教義に拘りすぎることもあるのではないでしょうか。あまり力まずに、先ずはご先祖様のお墓参りに行こうかと誘うところから導いていってはいかがでしょうか。確かに仏教は深堀すると難解難入ですが、ご先祖様のご供養を入り口にして、御先祖様が本当に為したかったことは何だったのかについて考え、その願いを引き継いでいくにはどうすればよいか、家族で話し合うのもよいのではないでしょうか。
私も、恩に慣れて恩を知らず、徳に慣れて徳を思わずと叱られない様に、御先祖様への感謝の気持ちと常に持ち続けたいと思います。
国柱会霊廟賽主 田中壮谷