2016年01月01日(金曜日)
合掌 新年明けましておめでとうございます。
私は幸いにも大した障りもなく平穏無事な日々を送っておりますが、この私の生命も、親からいただいたものであり、大自然の恵みに浴し、世界中の沢山の人々の勤労の成果のお陰をこうむりながら持続しております。自分自身の活力によって生きていることには違いありませんが、親を始めとして多くの方々の助けがなければ、一日として生きながらえることができません。従って、私自身他者に生かされて存在していると言わざるをえません。そのことに思い至ると、自分が今生きているという現実、そのこと自体が、ただただ感謝あるのみです。感謝の思いは誰しも抱いていると思いますが、時として自分の思い通りにいかない事態が生じますと、感謝の気持ちを忘れてしまい、他者との間にも感情の齟齬が生じ、その挟間に争いが起こります。 昨今、個人対個人、個人対国、国対国等、様々な形の争いが生じていますが、自分自身を支えているあらゆる存在に感謝の気持ちを持つことこそ、このような争いを少なくする特効薬だと思います。
地球上から争いがなくなることは、そんなにすぐには実現できることではないとは思いますが、そのような平和な時が訪れることは誰しもが願うところです。しかし、みんなに幸せをもたらすことを願って生まれたはずの宗教さえもが、互いに争っているのが現状です。宗教と言うものの根本に立ち返り、それぞれの立場に立ってなすべきことをなすことが大切だと思いまず。それは決して、どちらが優れた宗教だと競い合うのではなくて、お互いに助け合って他を思いやる事が、本来の宗教のあり方であると思います。
宗旨宗派の別を問わず、地球上のすべての人に取りまして、今年一年がより良い年となりますよう、心からお祈り申し上げます。
国柱会霊廟賽主 田中壮谷