長幼の序

2015年09月03日(木曜日)

 9月に入りますと敬老の日を迎えます。たしか以前は、9月15日に固定されていたと思いますが、現在は、9月の第3月曜日と定められ、今年は21日に当たります。辞書を引くと、敬老の日とは、目上の方々を尊敬していたわる日と書かれていますが、年毎に日が変わって、祝日というよりも連休といった意識でとらえられ、老を敬うみんなの意識もその分薄くなったような気がしますが、皆さんはいかがでしょうか。
 敬老という言葉から、長幼の序ということばが浮かびますが、この言葉を重んじる方々も少なくなったように感じられ残念です。年長の人の中には、模範としたいような方もいれば、正直がっかりする方も少なくありません。しかし、年配の方は、年齢に応じてそれだけ経験を積んでこられた方であり、これまでの社会を築いてこられた方ですから、長幼の序を崩すことなく、先輩の意見にそのまま従うにせよ、批判してよい方向に変えていくにせよ、多くのことを学んでいかなければならないと思います。あえて勝手な希望を言わせていただければ、年配の方々は、より一層背筋を張って私のような若輩の良きお手本となるよう立ち振る舞いをしていただきたく存じます。若い世代と年長の世代が、互いに切磋琢磨して、より良い関係を築き上げて行きたいものと願っています。よく、年は取りたくないねとおっしゃる方をみかけます。実のところ、若輩の私自身も時おりそのように感じることがありますが、その時には、年を取ったその分だけ成長しているのだと思いなおすことにしています。皆様もご自身で年を取りたくないと感じた時に、その分お子さんやお孫さんが成長しているんだ、と言う様に考え方を変えてみてはいかがでしょうか。きっと、年を取るのも捨てたもんじゃない、と感じられるのではないかと思います。
 敬老の日に次いで、間に国民の休日を挟んで23日には秋のお彼岸を迎えます。おじいちゃんやおばあちゃんを敬い労わり、そして、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんと家族一緒に、ご先祖様への感謝の気持ちをこめてお墓参りに行っていただき、より一層の家族の絆を強めて頂きたく存じます。この連休を単なるお休みとして無駄に過ごすことなく、年長者は若い世代を慈しみ、若い世代は目上の方々を敬う心を抱き、長幼の序を重んじる強化期間として頂きたく存じます。




真世界巻頭言


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