来春妙宗大霊廟創建八十周年を迎えるにあたって

2007年11月13日(火曜日)

恩師田中智學先生先生が「自らの宗教活動の卒業論文」とまで言われた一塔合安式妙宗大霊廟は、昭和三年(一九二八年)四月十五日に落慶され、来春で丁度八十周年を迎えることになります。大霊廟は、生きとし生けるものすべてが一体となって、全体の幸せを表現する法華経の教えをそのまま目に見える形に表した理想のお墓です。

昨今の世情をみますと、個人あるいは集団のそれぞれがそれぞれの望みを果たすために、個人と個人、個人と集団あるいは集団と集団同士互いに競い合って、争いが絶えません。この様な争いも、一切の存在が本来一体のものであることを説く法華経の教えに帰一することによって自然に解消します。人は、生前においては様々な因縁によって差別がありますが、皆仏の子として平等であります。すべての人が、平等に、そして永遠に、一体となって祀られることが理想です。妙宗大霊廟は、まさにこのような理想を形にしたものであり、ここにこそ、世界平和の鍵があると確信致しております。

私は現在祀る側でありますが、日本人の平均余命からすると、妙宗大霊廟創建百三十周年には、祀られる側になるのではないかと思います。祀る側が祀られる側に変わるその時がくるまで、私は祀り祈り続けます。皆様とは、ずっと永遠に一緒なのですね。とても心強く思います。皆様にも、人生において出会った様々な素晴らしい人々が大勢おられると思います。私のたかだか三十年の人生においても、素晴らしい方々とたくさん知り合うことができました。そのようなたくさんの素晴らしい方々とも、亡くなったのち御一緒できるのです。法華経の信仰によって生きる我々のご縁は、一貫して永遠に結ばれているのです。

来年は、恩師第七十回忌ご報恩の年でもあります。この記念すべき年を目前にして、恩師の教恩に感謝すると共に、国柱会の今後の発展を期して決意を新たにしているところであります。ご支援をお願い致します。




真世界巻頭言


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